会長 今谷 潤也
(岡山済生会総合病院 副院長)

この度、2026年6月26日(金)・27日(土)の2日間、岡山コンベンションセンターをメイン会場として第52回日本整形外傷学会学術集会を開催させていただきます。本会の岡山での開催は西日本豪雨に見舞われた2018年第44回(佐藤 徹 会長)以来、8年ぶりとなります。伝統ある本学会学術集会を担当させていただくことを、大変光栄に存じますとともに、その重責と使命を深く感じております。
さて今回のテーマを「整形外傷外科の智慧 技 心」とさせて頂きました。私は、世界の手外科のパイオニアの一人である津下健哉先生から、生前、「智慧 技 心を持った(手)外科医であるように」と諭されました。教科書的な知識だけではない実際に経験し体感することから得られる「智慧」、先人から受け継ぎ、発展させていくべき手術手技などの「技」、そして他者に対する敬意、慈しみや謙虚さといった医療人としての「心」。これらは整形外傷外科を専門とする我々にとって、どれも必須の資質といえるでしょう。本学術集会では、さまざまな発表、講演や討論などから、我々が携えるべき「智慧」「技」「心」について考え、語ることのできる場となればと思っております。
またポストコロナの時代にふさわしく、アジア各国をはじめ、海外からも多くの先生方を招聘するほか、韓国骨折治療学会(KSF)や台湾整形外傷学会(TOTA)からのtravelling fellowの参加も予定しております。こういった国際交流も再び活発化したいと考えています。
6月下旬は日本三大名園の一つ後楽園の紫陽花も美しい時期です。本学術集会が、臨床・研究の両面において整形外傷外科のさらなる高みを目指す啓蒙の場になることを願い、当院整形外科、そして岡山大学整形外科学教室・同門会の力を結集して皆様をお迎えする準備を進めております。また学術面のみならず、岡山の山海の食材、地酒、文化なども存分に楽しんでいただければと思います。皆様の岡山へのお越しを心よりお待ちいたしております。